
ビッグデータベースボール (角川新書)
トラヴィス・ソーチック and 桑田 健
KADOKAWA / 2019-07-10
この本について
仕事で「分析したはいいけど、現場がまったく動いてくれない」という場面、けっこうありますよね。数字は揃っているのに、決定権を持つ人の感覚に押し切られてしまうあの感じ。自分の立場ではどうにもできない気がして、モヤモヤだけが残るやつです。 『ビッグデータベースボール』を読んでいて目に留まるのは、まさにその“最後の壁”がどこにあるかをはっきり描いている点でした。メジャーリーグでも、分析官が練り上げた提案が現場で使われない、監督がデータより経験を優先する、といった停滞が続いていたことが具体的に語られます。数字そのものの正しさよりも、「それを誰がどう実行するのか」のほうがはるかに難しいという事実が、野球の舞台だとすごく見えやすいんですよね。 この本が効くのは、データをどう作るかではなく、どう“届かせるか”を考える視点が自然と身につくところだと思います。草の根的な取り組みが価値を生むこと、現場の流れを変えるには小さな接点づくりから始まること、そして意思決定の構造そのものを理解しないと提案は動かないこと。派手さはないけれど、日常の仕事に持ち帰りやすい示唆が多いです。 「正しいことを言ってるはずなのに前に進まない」と感じている人に刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの50%が集中しています。
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