
シナリオのためのファンタジー事典 知っておきたい歴史・文化・お約束121
山北 篤
この本について
ファンタジー世界を作ろうとすると、「なんとなく中世っぽい雰囲気にはなるけれど、どうも世界が動いている感じがしない」というモヤモヤが出ませんか。旅が軽すぎる気がしたり、国の仕組みに説得力がなかったり、魔法を入れても世界全体の整合性が取れなくなったり。自分も何度か手を止めては、設定の薄さに落ち込むことがありました。 この本は、そういう停滞をふわっと押し広げてくれる感じがあります。例えば「隣の領主の土地は異国も同然」という視点を知るだけで、主人公の移動一つにどれだけの緊張やコストが乗るのかが一気につかめますし、「関所がある時代と、王の権力が強まって関所が消える時代では、冒険の成立条件そのものが変わる」という話は、物語の構造をいじるヒントになります。さらに、ローマ帝国のように交通が発達した世界を知ると、「魔法技術が発達したら、人の行き来はどう変わるだろう」と未来の展開まで考えられるようになります。 設定を盛るのではなく、「世界の成り立ちが腑に落ちることで物語が自然に動き出す」感覚が欲しい人に向いています。読みながら、自分が書いていたファンタジーの前提がどれだけ現代的だったかにも気づかされました。創作で迷って、でも一歩前に進みたいときにそっと置いておく本です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第8章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの30%が集中しています。
読書の順序
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