
ストーリーメーカー 創作のための物語論 (星海社 e-SHINSHO)
大塚英志
この本について
創作をしていると、「自分の物語って何か芯が弱い気がする」「設定はあるのに、なぜか動かない」というモヤモヤがつきまといますよね。僕も長くそこに迷ってきて、キャラや世界観ばかり足しても、根本の“物語としての力”が育たないことに気づいてしまいました。 この本が効くのは、そういうときです。派手なテクニックではなく、「物語とはそもそもどういう構造で動いているのか」という土台を地味なくらい丁寧に掘り下げてくれる。たとえば、創作の基本にある「欠落の回復」と「行って帰る」という二つのパターンを、民俗学やアニメの具体的なシーンを通して説明してくれるので、自分がどの“型”の物語を書こうとしているのかが急に見えてきます。また、未知の世界へ行くことの怖さを「恐ろしい何か」ではなく「一人で向こう側にいる不安」と捉え直す視点も、キャラクターの感情設計を考えるうえでかなり助けになります。 さらに、Q1〜Q16のワークは、主人公の欠けているもの・過去・課題・対立・帰還までを順番に言語化していく形式になっていて、頭の中で渋滞していた断片が一本の筋になっていく感覚があります。創作に向かうたびに「何から決めればいいんだっけ」と立ち止まる人には、特に刺さると思います。 物語を“思いつき”ではなく“構造”でつかみたい人に、静かに効く一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの30%が集中しています。
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