
交通誘導員ヨレヨレ日記
柏 耕一
三五館シンシャ / 2023-01-01
この本について
仕事をしていると、「ここって本当に正しい運用なのかな」とか、「現場の理不尽に慣れちゃっている自分が怖いな」とか、そんな小さなひっかかりが積み重なる時があります。言語化できないまま流されてしまうけれど、本当は誰かのリアルな経験を聞いてみたい、そんな気分の日にこの本がちょうどよかったです。 『交通誘導員ヨレヨレ日記』は、72歳の著者が警備員の現場で見たこと・感じたことをそのまま書いています。法律と現場のズレに戸惑う感じや、「それ本当にやらせていいの?」と思うような無茶振り、価値観の違う人たちと働くときの距離感。そのどれもが妙に生々しくて、読んでいるうちに自分の職場で起きた記憶が呼び起こされるんですよね。正解を押しつけてこない分、「ああ、こういう揺れ方でいいんだ」と気持ちが少し落ち着きます。 そして、著者が72歳で「もうひと花咲かせたい」と語る場面には、肩の力がふっと抜けました。無理に前向きになる必要はないけれど、人はこんなふうに年齢に関係なく迷ったり、少し欲を出したりしながら働いている。そう思えるだけで、明日の自分に対する見方が少しだけ優しくなります。 仕事の理不尽さに飲まれそうなとき、人間関係の距離感に疲れたとき、「現場ってこういうもんなんだよな」と誰かの視点を借りたい人に届くと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの67%が集中しています。
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