
奴隷の哲学者エピクテトス 人生の授業――この生きづらい世の中で「よく生きる」ために
荻野 弘之 and かおり&ゆかり
ダイヤモンド社 / 2019-09
この本について
人の目が気になりすぎて、自分の判断より外側の声に引っぱられることってありませんか。仕事でも人間関係でも、気づいたら「どう見られるか」のほうばかり気にして疲れてしまう。僕も同じで、そのたびに足元がふわつく感じがしていました。 この本は、そんな揺れを力づくで抑え込むのではなく、「そもそも自分が何に反応しているのか」を丁寧に見直させてくれる一冊でした。たとえば、負の感情が“出来事そのもの”ではなく“自分の判断”から生まれているという視点。あるいは、他人の評価は自分ではどうにもならない領域だから、そこに望みを置かないというスタンス。そして、起こった出来事をできるだけ他人事のように扱ってみるという少し変わった距離の取り方。どれも劇薬ではないけれど、日々の思考のクセを静かにほぐしてくれます。 特に刺さったのは、「第一志望ではない現在」をどう扱うかという問いでした。雨で遠足が中止になった日のように、状況は選べなくても、その状況をどう使うかはまだ自分の手の内に残っている。そう思えるだけで、目の前の選択が少しだけ軽くなるはずです。 他人の評価に振り回されやすい人、あるいは「自分の機嫌の取り方」を探している人にはきっとしっくりくると思います。
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