
ネットは社会を分断しない (角川新書)
田中 辰雄 and 浜屋 敏
KADOKAWA / 2019-10-10
この本について
ネットを見ていると、なんでこんなに攻撃的な言葉ばかり目に入るんだろう…と、うっすら疲れてしまうことがあります。自分も気づかないうちに偏った情報だけを見ているんじゃないか、と不安になる瞬間もあるし、「結局ネットが社会を壊してるのでは?」という雑な結論に逃げたくもなる。でも、その直感に少し距離を置けたのが、この本でした。 面白いのは、著者たちが「分断しているのはネットではなく、もっと別のところにある」と淡々と示していくところです。たとえば若い世代より、むしろネットを使わない中高年のほうが政治的に分極化していたり、SNSでも実際には4割くらいは自分と反対意見の人と接触していたり。データを見ていくと、「ネットのせいにしていた部分」が少しずつほどけていきます。個人的には、相手と合意できなくても理解はできる、という視点がかなり救いになりました。たしかに、議論ってそれだけで十分意味があるんですよね。 ネットの雰囲気に飲まれやすい人や、「社会が荒れている理由」をついSNSの構造に求めがちな人にはとくに刺さると思います。感情的な議論を横目に、どう距離を取りながら関わればいいかを考えたいときに手元に置いておける一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの21%が集中しています。
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