
マルクス・ガブリエル 欲望の時代を哲学するⅡ 自由と闘争のパラドックスを越えて (NHK出版新書)
丸山 俊一、NHK「欲望の時代の哲学」制作班
この本について
オンラインで人と話していると、意見が噛み合わないだけなのに、なぜか自分の「人格」まで否定されたように感じることがあります。フェイクっぽい情報に振り回されて疲れるのに、スマホを手放すのも難しい。こういうモヤモヤに、どう距離を取ればいいのかずっと考えていました。 この本は、そんな行き場のない違和感に、少し冷静な視点をくれました。SNSが「自由を破壊している」のではなく、むしろ私たち自身の自由を巧妙に利用してくる構造だという指摘は、日々の疲れの正体を言語化してくれます。さらに、意見の不一致がネット上では調整されずに増幅してしまう理由や、私たちの欲望がどこまで自分のものなのかを問い直す議論は、普段何気なく流してしまっている行動に小さな変化をもたらしてくれます。例えば、情報に触れるとき「これは誰のためのイメージなのか」と一歩引いて考えるだけで、心のざわつきが減りました。 テクノロジーとの付き合い方や、他者との関係の結び直しに悩んでいる人には特に刺さると思います。現実の私と、オンライン上の「私の像」をどう区別するか。そこに向き合いたい人にとって、この本は少し重いけれど確かな手がかりになります。
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