
未来予測入門 元防衛省情報分析官が編み出した技法 (講談社現代新書)
上田篤盛
講談社 / 2019-10-16
この本について
仕事でも日常でも、情報に振り回されている感覚が抜けないときがあります。集めれば集めるほど混乱するし、そもそも「何を知ればいいのか」が分からないまま手を動かしてしまう。自分もずっとそのパターンに陥っていて、方向性のないまま調べ続けて疲れる…というのが悩みでした。 この本は「未来を当てる」話ではなく、まず問いを定めて、そこに向けて情報を料理するための“基礎の構え”をくれる一冊でした。安全保障の世界では当たり前の手法が、一般にはほとんど共有されていないという指摘も、個人的には刺さりました。いきなり資料を集めるのではなく、最初に枠組みを決める。必要なら途中で問いを組み替える。シンプルですが、これだけで判断のブレがかなり減りました。 もう一つよかったのは、未来を一枚の“正解”として扱わない視点です。ドライビング・フォースを軸にして複数の仮説をつくるやり方は、仕事の計画を立てるときにも応用しやすく、曖昧さとうまく付き合える感覚をくれました。シナリオは作って終わりではなく、環境が変わればどんどん修正するものだという姿勢も、実務にはそのまま持ち込めます。 「情報が多すぎて、どこから考えればいいかわからない」と感じている人に静かに響く本だと思います。
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