
ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー
ブレイディみかこ
新潮社 / 2021-06-24
この本について
最近、「努力だけでは越えられない壁があるんじゃないか」と感じる場面が増えてきました。仕事でも家庭でも、背景や境遇の違いがじわっと関係に影響してくるとき、どう向き合えばいいのか迷うんですよね。自分の善意だけでは届かない感じがして、ちょっと落ち込むというか。 この本は、そういう“どうしてもすれ違ってしまう現実”を、作者とその息子が暮らす英国の学校や地域社会の出来事を通して描いています。たとえば、所得によって子どもの習い事や学校選びが大きく変わってしまう場面や、シンパシーとエンパシーの違いが生む小さな軋轢。読んでいて明るい気持ちになる話ばかりではないけれど、ただの批判でもなく、どこに立つ自分ならどう振る舞えるかを考えさせられます。 特に、他人の立場を「想像する力」がどれほど知的な作業なのか、そしてそれを支えるのは派手な正義感よりも、地味な善意に近い何かなのかもしれない、という視点が静かに効きます。自分の周りにある“当たり前”の価値観も、ちょっと引いて見直したくなる一冊です。 日常でふと他者との距離感に悩む人、誰かとの関係がぎこちなくなる理由をもう少し丁寧に掘り下げてみたい人に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの28%が集中しています。
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