
5Gでビジネスはどう変わるのか
クロサカ タツヤ
日経BP / 2019-11-15
この本について
5Gの話題って、どうしても「結局これで何が変わるの?」というモヤモヤがつきまといませんか。僕も最初は、速度が上がるとか低遅延だとか言われても、自分の仕事にどう関係するのか全然つかめないままでした。スマホの表示が速くなるだけなら、別に急いで追う必要もないよな…と。 この本がありがたかったのは、5Gを「通信速度の話」ではなく「新しい集金装置としてのインフラ」として描いているところです。たとえば、多数同時接続の規模感を人口換算で示してくれたり、なぜ5Gのピーク期と幻滅期がこういう動きをするのかをガートナーのサイクルで整理してくれたり。読み進めるうちに、技術の“派手さ”よりも、その裏でどうお金や価値が流れるのかが見えてきて、自分の関心がようやく現実に落ちていきました。 もう一つ刺さったのは、「スマホ画面の延長線に答えはない」という指摘です。僕自身、つい既存の体験に当てはめて考えてしまうのですが、5Gはそもそも屋内外の空間そのものをコンピュータ化する方向に進む。CPEのような地味な機器が普及の主役になる、という視点は、実際のビジネスの立ち上がり方を想像するのにすごく助けになりました。 5Gを“未来の夢”として語られるのに疲れている人、手触りのある仮説として理解したい人にはちょうどいい一冊だと思います。僕も読みながら、ようやく技術と現実の間に橋がかかった感覚がありました。
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