
日本人が誤解している東南アジア近現代史 (扶桑社BOOKS新書)
川島博之
扶桑社 / 2020-03-01
この本について
海外、とくに東南アジアについて考えるとき、「ニュースは追っているけど実態がつかめない」「日本の経験がどこまで通用するのか分からない」といったモヤモヤをよく聞きます。自分も現地の成長スピードを前にすると、表面的な理解しかできていない気がして落ち着かないことがあります。 この本が面白いのは、東南アジアの現在を“日本の戦後と重ねて読める視点”をくれるところです。たとえば、経済成長の裏で不動産バブルが起きやすい理由を、稲作文化という一見遠回りに見える入り口から説明してくれたり、文字文化の歴史から「なぜ独自の文学が育ちにくかったのか」を捉え直せたりします。どれも単なる知識ではなく、現地のビジネスや生活の空気感を理解する助けになる視点です。 とくに刺さったのは、「日本の戦後と似ているからこそ、日本で得た知識が意外と役に立つ」という部分でした。若い人だけでなく、定年後に東南アジアで働く道が普通に開けているという話は、将来の選択肢を静かに広げてくれます。こんな人に刺さるのは、「東南アジアを数字ではなく肌感で理解したい人」。 派手さはないけれど、現地を見る眼の解像度をじわっと上げてくれる一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
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