
スポーツ立国論―日本人だけが知らない「経済、人材、健康」すべてを強くする戦略
安田 秀一
東洋経済新報社 / 202003
この本について
スポーツの話って、好き嫌いは別としても「なんで日本はうまく活かしきれていないんだろう…」と感じることが多くて、私自身ずっとモヤモヤしていました。学校の部活は教育だから商業化しません、みたいな空気もどこか不思議で。でも、一方で医療費の差や地域経済とのつながりを示すデータを見ると、スポーツって本当はもっと大きな力を持っているんじゃないか、と考えさせられます。 この本は、その「力」の全体像を、アメリカやヨーロッパの事例を通して見せてくれます。特に、大学スポーツを正規プログラムとして扱い、トップが本気でコミットすることで収益化→教育への再投資→ブランド力向上、という循環をつくっている構造は、読むほどに日本とのギャップが浮き彫りになります。また、幼少期の運動習慣が医療費にまで影響するという具体的な数字は、スポーツの価値を「好き嫌い」から「社会の仕組み」に置き換えて考える視点をくれました。 個人的には、「井の中の蛙にならず、学べるところは素直に学べばいい」という著者の姿勢が一番しっくりきました。スポーツを経済・教育・健康のどこに結びつければ未来が変わるのか、現実的な話として整理したい人に向いています。 スポーツに興味があるかどうかは関係なく、「日本の仕組みがどこで止まっているのかを知りたい人」に刺さる一冊だと思います。
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