
不確実な時代に勝ち残る、ものづくりの強化書――フォード、大野耐一、ゴールドラットからデジタルの時代へ、製造業100年史から読み解く未来への鍵
村上悟
クロスメディア・パブリッシング(インプレス) / 2020-03-13
この本について
生産現場にいると、「結局どこを改善すればいいのか」がぼやけてしまうことが多いですよね。設備の稼働率なのか、工程能力なのか、手戻りなのか…。毎日数字を追っているのに、全体が前に進んでいる実感が薄い。僕もずっとそのモヤモヤを抱えていました。 この本は、そんな混沌を少しずつほどいてくれるタイプの一冊でした。たとえば、多品種少量の現場で“差し立て”がどれだけ全体の流れを左右するか、頭では分かっていたつもりでも、歴史と原理をセットで説明されると見える景色が変わります。また、TPSとTOCが「正反対の解」に見えつつ、実はそれぞれの時代背景や環境の違いから必然的に生まれたという視点は、目の前のトレンドに振り回されがちな自分にはかなり刺さりました。さらに、手戻りが渋滞の本質的な原因になるという話は、製造業に限らず知的労働にもそのまま重なる感覚があります。 結局のところ、現場の迷いは「何を判断基準にすべきか」を見失っているところから来るのだと思います。本書は、フォード、大野耐一、ゴールドラットらの思想を“歴史観”として整理し直し、今の時代にどう運用すべきかを落とし込んでくれる。新しいツールを真似する前に、まず自分たちの流れをどう捉えるかを考えたい人に向いています。 ものづくりの現場で「判断の軸が欲しい」と感じている人には、ゆっくり効いてくる本だと思います。
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多くの読者は第5章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの28%が集中しています。
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