
マンガ 認知症 (ちくま新書)
ニコ・ニコルソン、佐藤眞一
筑摩書房 / 20240911
この本について
家族が急に「帰る」と言い出したり、「お金を盗られた」と怒り出したりして、どう向き合えばいいのか分からなくなる……介護に関わると、こういう場面って日常のなかで突然やってきますよね。自分の対応が正しいのか、自分の心が先に折れそうだなと感じることもあると思います。 この本は、そういう“理由の見えにくい行動”の裏側に、ちゃんと脳の変化や心理的な背景があることを、漫画を通して丁寧に説明してくれます。たとえば帰宅願望の奥にある記憶や見当識の障害、物盗られ妄想にある自己防衛の心理、夕方になると不安定になりやすい脳の疲れなど、日々の現場で「なんで?」となるポイントに具体的な視点を与えてくれます。こちらの関わり方も、注意をそらしたり、本人に探してもらったり、「問題があるときは距離を置く」という応用行動分析の考え方など、すぐに使える工夫が自然に入ってきます。 特に、相手の世界を理解しようとする姿勢が、自分の心も楽にしてくれるというメッセージは、介護者側の“しんどさ”に寄り添ってくれる感じがありました。知識というより、「こう考えれば少し楽になるかもしれない」という現実的な足場をくれる本です。 身近な人の行動の“理由”が分からず、毎回振り回されて疲れてしまう……そんな人に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの26%が集中しています。
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