
ツベルクリンムーチョ The cream of the notes 9 (講談社文庫)
森博嗣
講談社 / 2020-12-15
この本について
最近、人に勧めた瞬間にちょっと後悔したり、「わかってほしい」という気持ちが自分でも重いなと思うことが増えていませんか。仕事でも趣味でも、他者の反応を先に気にしてしまって、肝心の“自分がどう感じているか”が曖昧になるあの感覚です。僕もそこでもやつくタイプで、だからこそ森博嗣さんのこの一冊が妙にしっくりきました。 この本は、誰かに合わせる前に「まず自分の価値基準に戻る」という姿勢が淡々と語られています。たとえば、好きなものを無理に共有しなくていいという視点。自分にとっての価値は他人には伝わらないこともあるし、それでもいいという開き直りがあるだけで、変に背伸びしなくてよくなる。さらに、即時反応で判断しがちな癖を手放して、少し距離を置いて観察することの大切さも書かれていて、これは人間関係でも仕事でもそのまま効きます。 もうひとつ大きいのは、「わかってもらいたい」に囚われると、大勢の側に巻き込まれやすくなるという指摘です。人並みから外れると足を引っ張られる構図はよくある話ですが、その中でどう距離を取るかまで踏み込んでくれるのはありがたいところでした。森さんは決して説教しませんが、淡々と「あなたはどう生きたいのか」と投げ返してくる感じが心地いいです。 自分のペースで考えたい人、群れることにどこか居心地の悪さを感じている人には、特に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの21%が集中しています。
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