
作家の収支 (幻冬舎新書)
森博嗣
朝日新聞出版 / 2015-11
この本について
仕事でも創作でも、数字が絡む場面になると急に腰が引けることがあって、「結局どれくらい価値があるんだろう…」とモヤモヤすることがあります。自分の時間や成果に値段をつけるのって、思った以上にメンタルを使うんですよね。 森博嗣さんの『作家の収支』は、その迷いを少しフラットにしてくれる本でした。印税や原稿料の仕組みを淡々と語るだけでなく、映画化で部数が跳ねたときの額面、講演の値付け、パチンコ台のロイヤリティまで、とにかく“リアルなお金の流れ”がそのまま書かれています。派手な成功談ではなく、「ここまでは時間がかかった」「これはあまり意味がなかった」といった地に足のついた視点が多く、読みながら変な力が抜ける感じがありました。 特に刺さったのは、自分の労力をゼロ円にしない姿勢や、出版はゴールではなく戦略が必要だという話です。好きとか才能以前に、持続させるには数字を見るしかないという当たり前のことを、感情抜きで教えてくれる。物を書く人だけでなく、何かを“対価として届ける”仕事をしている人にはかなり響くと思います。 「自分の仕事の価値を、もう少し現実的に見直したい人」に刺さる1冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
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