
アクティビスト 取締役会の野蛮な侵入者 (日本経済新聞出版)
オーウェン・ウォーカー、染田屋茂
日経BP / 2021-01-08
この本について
会社の「外からの圧力」って、正直よく分からないまま語ってしまうことが多いな…と感じませんか。配当だのガバナンスだのと言われても、実際に取締役会まわりで何が起きているのか、ニュースを見てもつかみきれないままモヤっとする。僕も同じで、特にアクティビストの話は“何となく強そうな人たち”くらいの印象で止まっていました。 この本が面白いのは、その「強そうな人たち」の原点がどこにあり、どういう文脈で今のやり方に至ったのかを、かなり具体的な事例で追えるところです。乗っ取り屋から始まった力任せの手法が、取締役会や議決権行使助言会社の存在を通してどう変質していったのか。なぜ少量の株式でも企業を揺さぶれるのか。配当を求める要求の裏に、どんな論理と歴史があるのか。読んでいくと、「アクティビスト=短期目線」と一言で切れない背景が立体的に見えてきます。 僕自身は、企業側の弱点を“気づかれる前に直す”という発想が特に刺さりました。外から攻めてくる人たちの行動原理が分かると、自分が働く会社でも、何を放置したら外圧の格好の材料になるのかがイメージしやすくなるんですよね。経営に直接関わっていなくても、組織がどう見られているかを考えるきっかけになります。 企業の「外の力学」を、表面的なイメージではなく実際の歴史と構造で理解したい人に刺さる一冊です。
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