
W県警の悲劇 (徳間文庫)
葉真中顕
徳間書店 / 2019
この本について
仕事でも日常でも、自分は正しいと思っていた判断が、後からじわっと重くのしかかってくることがあります。正義のつもりでやったことが、本当に正義だったのか。誰にも言えないまま胸の奥に沈んでいく後ろめたさを、どう扱えばいいのか分からない。そういうモヤモヤは、私もよく抱えます。 『W県警の悲劇』を読むと、その感覚が少しだけ言語化されます。保存されていた抜粋には「無辜」「呵責」「忸怩」といった、感情に名前をつけるような言葉が多くて、読んだ人が“後戻りできない選択をした人の内側”に惹かれているのが伝わってきました。正義感の強い刑事が、理想と現実の狭間で静かに追い詰められていく。その過程を追うことで、自分の行動の「影の部分」も含めて受け止める視点が少し育ちます。 もうひとつ、この本が効くのは「正しい人ほど壊れてしまう構造」を見せてくれるところです。警察という組織の中で、差配や責任の所在が曖昧なまま積み重なっていくと、誰が悪いのか分からないまま誰か一人が潰れてしまう。これはどの職場にもあり得る話で、他人事ではないと思わされます。 理想と現実のギャップに疲れやすい人、正しさに引っ張られてしまうタイプの人には、特に刺さる一冊です。物語として楽しみつつ、自分が何に傷つき、どこで踏みとどまるべきだったのかを静かに振り返らせてくれる本でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの29%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
目次
BookNotion をお使いの方へ
この本の指標は、あなたの本棚でも見られます
このページで見ている読者数・精読度・完走率は、あなた自身の本にも表示できます。BookNotion をお使いなら、下のリンクを開くだけで自分のデータが出ます(ログイン操作は不要です)。
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要




