
知っておくべき産後の妻のこと
東野純彦
幻冬舎 / 2020-06-30
この本について
子どもが生まれたあと、妻の機嫌が読めない。どう接すればいいのか分からず、気をつかっているつもりなのに空回りする。そんな経験、けっこう多いと思います。僕自身も「何が正解なんだろう」と手探りのまま時間だけが過ぎてしまったことがあります。 この本が効いてくるのは、妻の変化を「性格」ではなく「産後という環境と状態」で捉え直せるところです。エストロゲン低下で不安が強くなるのは、誰かに頼るための自然な反応だという話は、知っているか知らないかで対応の仕方がまったく変わります。また、夫婦仲が悪化する理由が「関係性の崩壊」ではなく、単純に援助が足りない社会構造にあるのだと理解できると、自分を責めすぎずに今必要な行動を考えられるようになります。さらに、産後3年がその後の何十年にも影響するという視点は、日々の小さなケアの重みを現実的に教えてくれます。 読んでみると、特別なスキルよりも「状況を共有する」「どうしてほしいかを言葉で聞く」といった当たり前のことを丁寧にやるだけで、関係がほどけていく余地があるんだと気づかされます。父親として何をするかより、まずは母親が安心できる環境をつくること。そのシンプルさが逆に救いでした。 これから父になる人、すでに何となく距離ができてしまったと感じている人にとって、落ち着いて現実を見直せる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの68%が集中しています。
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