継母の連れ子が元カノだった8 そろそろ本気を出してみろ (角川スニーカー文庫)

継母の連れ子が元カノだった8 そろそろ本気を出してみろ (角川スニーカー文庫)

紙城 境介 and たかやKi

累計読者数3
平均ハイライト数 16件/人
star総合評価 51/100
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この本について

人間関係って、相手の気持ちを読んだつもりになっては外し、余計な邪推だけ増えていく時期がありますよね。自分の中の敵愾心や引っ込み思案なところに気づいても、どう動けばいいのかが分からない。頭の中では立て板に水みたいに言葉が流れるのに、肝心な場面では据え膳すら食えないまま終わる、みたいなことが平気で起きると思います。 このシリーズの面白いところは、そういう「心のクセ」を、重くならない物語の中で自然と見せてくれるところなんですよね。暴露療法みたいに、登場人物が自分の弱さと向き合う姿がそのまま読者の鏡になるし、瀟洒なやり取りの裏にある揺れや逡巡が、こちらの生活の細部にもつながってくる。あと、この巻は特に、言葉にすることの難しさと、それでも口にしたときに起こる破顔の瞬間が丁寧に描かれていて、読み終わると人との距離の取り方が少し変わります。 過度な教訓めいた話ではないのに、自分の中のモヤモヤがほどける感じがあるので、「感情の扱い方をもう少しうまくなりたい人」には刺さるはずです。作品としては青春ラブコメなんですが、軽さの中にちゃんと生活の手触りがあって、清濁どちらも抱えたまま進む登場人物たちに救われます。どれだけ迷っても、人は少しずつ変われるのかもしれない、と思わせてくれる一冊でした。

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