
歴史とはなにか (文春新書)
岡田 英弘
文藝春秋 / 2001-02
この本について
歴史の本を読むときに、「結局これって何を見ればいいんだろう」と迷うことがよくあります。国ごとの物語を並べてもつながりが見えなかったり、神話と事実がどこで切り替わるのか曖昧だったり、「歴史観って人によって違いすぎない?」と感じる瞬間もあると思います。僕自身もずっとそこでもやもやしてきました。 『歴史とはなにか』が面白いのは、そのもやもやを「歴史とはそもそもどういう営みか」という土台から問い直してくれるところです。時間の感覚すら文明がつくった人工物だとか、国民国家という枠もたまたま近代に広まった仕組みにすぎないとか、一度立ち止まらないと考えないような視点が続きます。読んでいると、“自分が無意識に歴史をどう捉えてきたか”が少しずつ可視化される感じがあります。また、国史だけを追っていると世界との関係が抜け落ちてしまう、という指摘も日常のニュースの読み方を変えてくれます。外側の世界を含めて人間の営みを見ないと説明がつかない、という言葉が妙に刺さりました。 歴史を扱うのに“絶対の正解”はないけれど、より納得できる見方に近づくことはできる。そんな地に足のついた視点を与えてくれる本です。自分の知識の土台を組み替えたい人に向いています。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの22%が集中しています。
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