
反日種族主義 日韓危機の根源 (文春e-book)
李 栄薫・編著
文藝春秋 / 2022-03-08
この本について
歴史のことを考えるとき、「どこまでが事実で、どこからが物語なのか」がよく分からなくなる瞬間ってありますよね。学校で習ったこと、ニュースで聞くこと、周りの空気……全部がバラバラで、自分の頭の中に一本の筋が通らない感じ。僕もずっとそのモヤモヤを抱えてきました。 この本は、その混乱した感覚に説明をつけてくれるところがあります。著者の主張には強いトーンもありますが、引用された部分を読むと、数字や条約の扱われ方、移動の実態など「実際どうだったのか」をひとつひとつ検証していく姿勢が目立ちます。例えば、戦時の移動が全部強制だったと思い込んでいたけれど、時期や方法によって事情が違ったことに気づいたり、賠償や請求権をめぐる議論が国際法ではどう扱われているのかを改めて知れたりします。また、感情のぶつかり合いの裏で、国内で歴史がどんなふうに再構成されていったのかを見ると、「なぜ自分はこのイメージを持っていたんだろう」と振り返るきっかけにもなりました。 もちろん、この本の見方がすべてだとは僕も思っていません。でも、長年触れてきた「通念」を一度脇に置いて、別の視点から歴史を読み直す訓練には確かになります。自分の認識の根っこを確かめたい人には、静かに効いてくる本だと思います。 「歴史問題について、自分の頭で考え直したい人」に刺さる一冊です。
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多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの43%が集中しています。
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