
THE WORLD FOR SALE(ザ・ワールド・フォー・セール) 世界を動かすコモディティー・ビジネスの興亡 (日本経済新聞出版)
ハビアー・ブラス, ジャック・ファーキー, and 松本剛史
日経BP / 2022-10-24
この本について
仕事をしていると、世界のニュースが突然自分の足元に関係してくる瞬間がありますよね。原材料の値段が上がったとか、為替が読めないとか。でも、その背景にある「誰が動かしているのか」までは掘り下げきれず、どこかもやっとしたまま日々が過ぎていく感覚があると思います。 『THE WORLD FOR SALE』は、そのもやっとした部分に輪郭を与えてくれる本でした。トレーダーたちの動きが、国家の政治や紛争にまで直結していく描写を読むと、普段「相場が動いた」とだけ見えている現象の裏側に、どれだけ巨大な力が働いているのかが少しずつ見えてきます。たとえば、食料価格の変動がアラブの春の引き金のひとつになったように、数字ではなく生活そのものを揺らす出来事として読むと、普段のニュースとのつながり方が変わります。 また、グレンコアやカーギルの成長の裏で、どんな個人が、どんな判断を積み重ねてきたのかが描かれているのもポイントでした。特別な才能というより、「情報」「信用」「タイミング」をどう扱うかで世界が動いていく。そのリアルさが、仕事の視野を少し広げてくれる感覚があります。 世界の動きを“点”ではなく“線”で理解したい人に刺さる本です。今のニュースの見え方を更新したいとき、ちょうどいい一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの27%が集中しています。
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