
ザ・メタバース
マシュー・ボール and 井口耕二
飛鳥新社 / 2022-11-08
この本について
メタバースって結局なにが本質なんだろう、と思いながら情報を追っていると、どうしても“言葉だけが先行している感じ”に疲れてしまうことがあります。企業が都合よく使っているだけなのか、それとも本当に未来の土台になるのか。自分でも判断しきれず、ふわっとした不安だけが残る、あの感じです。 この本は、その曖昧さをそのまま放置せず、「なぜ定義しにくいのか」「どこが技術的・経済的な核心なのか」を丁寧にほどいてくれます。たとえば、中国が警戒する理由から、共通規格や相互運用性の話、レイテンシーが“致命傷になる”具体的な場面まで、現実の制約と期待のズレが一本の線につながっていく。未来予想というより、私たちがいま迷っているポイントを言語化してくれる感じに近いです。 読んでいて特に効いたのは、「まだ誰も正確には分かっていない」前提で語られるところです。だからこそ、技術単体ではなく、文化や経済の変化の集合体として捉える必要があるという視点が腑に落ちました。メタバースを“壮大な幻想”と切り捨てるのでも、“すべてが変わる”と過信するのでもなく、現実の力学を踏まえて考えたい人向けです。 テクノロジーの話を追うたびに「結局どこを見ればいいんだろう」と迷いがちな人に、静かに効く一冊だと思います。
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多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの40%が集中しています。
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