
スケール 上 万物を支配する「大きさ」の法則 (ハヤカワ文庫NF)
ジョフリー ウェスト, 山形 浩生, and 森本 正史
早川書房 / 2022-12-06
この本について
仕事でも日常でも、自分の判断って「なんとなくの勘」でやってしまうことが多いですよね。組織の成長とか、人間関係のすれ違いとか、自分の体力の落ち方まで、全部バラバラの現象に見えてつい迷ってしまう。でも本当は、もっと根っこのところでつながっているんじゃないか……と感じている人もいると思います。 『スケール』を読んで面白かったのは、この“バラバラに見えるものの共通構造”が、具体的な数字や現象として淡々と示されていくところでした。たとえば、体の中で毎日自分の体重分のATPを作り直している話は、普段意識しない代謝の裏側を一気に現実味のあるものにしてくれますし、企業や都市の成長がべき乗則に従っているという指摘は、「努力論」では説明できない動き方があることを教えてくれます。さらに、人間関係のコミュニケーションを「インピーダンス整合」という概念で捉え直すくだりは、噛み合わなさの理由を少し距離を置いて見られるようになる感覚がありました。 科学の話ではあるんですが、「世界の見え方がちょっと変わる」という意味ではかなり実務的です。自分の今の迷いを、もう少し大きいスケールで見直してみたい人に向いています。
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