
人間として最良のこと as a person
キム・ヘナム and バーチ・美和
日経BP / 2023-09-15
この本について
最近、「クールでいたほうが楽なんじゃないか」と思う瞬間が増えている人、多い気がします。感情を出すと弱く見える気がしたり、30代に差しかかって責任が増えるほど、淡々としていたほうが傷つかずに済むような気がしたり。でもその裏で、なんとなく息苦しさだけが残る。僕自身もそうで、「ちゃんと生きようとすると、むしろクールではいられなくなる」という感覚にずっと戸惑っていました。 『人間として最良のこと』は、その戸惑いの正体を静かにほどいてくれます。この本が効く理由の一つは、まず「クールさって本来は防御装置だった」と説明してくれるところ。強がりではなく、生き抜くための知恵だったと知るだけで、自分の反応を少し許せるようになります。また、30歳前後のあの独特のしんどさ――夢と現実が衝突して、選んだ道の責任が一気に自分に返ってくる感じ――を、逃げ場のないリアルさで言語化してくれるのもありがたいところです。そして何より、「迷っているのは努力している証だ」という視点が、妙な救いになる。迷う自分を責める時間が少し減ります。 感情とどう付き合えばいいか、クールさの鎧を脱ぐのが怖い人に、特に静かに刺さる本だと思います。日々をちゃんとやろうとして疲れている人には、きっと少し呼吸がしやすくなるはずです。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの35%が集中しています。
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