
適正人件費管理概論~より分配を多くするための人件費管理とは~
林 明文
この本について
人事の数字を触っていると、「これ、何を基準に“適正”と言えるんだろう…」みたいなモヤモヤがずっと残りませんか。採用計画も人件費も場当たり的になりがちで、気づけば年齢構成がいびつだったり、忙しい割に生産性が見えなかったり。僕自身、数字をいじっているはずなのに根っこの考え方がつかめず、ずっと落ち着かない感覚がありました。 この本が面白いのは、人件費を「会計の数字」としてだけでなく、「経営計画を達成するための必要人数×単価」という、より実務に近い形で捉え直しているところです。特に、ボトムアップで業務ごとに必要人員を算出する視点は、現場の“なんとなく”を可視化するのに役立ちましたし、環境変化によって必要な職種そのものが入れ替わる話は、自社の未来像を考えるきっかけになりました。また、新卒の大量採用や採用ストップが将来にどんな歪みを生むのかという指摘は、短期判断の怖さを冷静に示してくれます。 全体として、「人件費を削るかどうか」ではなく、「分配を増やすために数字をどう整えるか」という姿勢が一貫していて、極端な主張に振れないのも読みやすいです。組織の人数や単価がなんとなく気になりつつ、体系立てて考えたことがない人に刺さる一冊だと思います。
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