なぜ人と組織は変われないのか ― ハーバード流 自己変革の理論と実践

なぜ人と組織は変われないのか ― ハーバード流 自己変革の理論と実践

ロバート・キーガン, 池村千秋, and リサ・ラスコウ・レイヒー

累計読者数119
平均ハイライト数 22.7件/人
star総合評価 77/100
start序盤集中型

この本について

仕事で人と関わるほど、「なんで伝えたはずなのに伝わらないんだろう」とか、「自分でも変わりたいのに、なぜか同じパターンを繰り返してしまう」というモヤモヤにぶつかります。意思が弱いわけじゃないのに、行動がついてこないあの感じ。私自身もずっと悩んでいました。 この本が面白いのは、「やる気」や「スキル」の話ではなく、そもそも私たちの“ものの見え方そのもの”をどう変えていくかに焦点があるところです。世界の複雑さと自分の捉え方の複雑さが噛み合わなくなったときに何が起きるのか。なぜ、人は命にかかわるほど望んでいる変化すら実行できないのか。その理由を「知性の段階」という視点から丁寧にほどいてくれます。読んでいてドキッとしたのは、部下や同僚の“解釈のズレ”が文化ではなく、知性レベルの違いから生まれるという指摘でした。こちらの言葉よりも、相手のフィルターの方が強いという現実をやっと腑に落とせました。 そしてもう一つ、この本は「変わる必要がある」と説教する本ではありません。むしろ、変われない理由を“自分の中の競合する力同士の綱引き”として描いてくれるので、責めるより理解が先にくる感じがあります。知性は年齢に関係なく変化しうるという視点も、日常に戻ったときの小さな実践につながりました。 組織で役割が重くなってきた人や、「相手も自分もなぜ動けないのか」に悩んでいる人にとって、かなり静かに効いてくる一冊です。

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