
2035年の人間の条件(マガジンハウス新書)
暦本純一 and 落合陽一
マガジンハウス / 2024-05-30
この本について
最近、「AIが速すぎてついていけない」とか、「技術の変化に自分の感覚が追いつかない」という相談をよく耳にします。僕自身も、LLMと話すのが当たり前になってきた一方で、人との会話よりテンポが早すぎて戸惑う瞬間があります。そんなモヤモヤをそのまま抱えたまま読むと、この本がけっこう効いてきます。 まず、AI時代における“人間の不自然さ”への視点が変わります。悩むという行為そのものが文化的産物で、社会システムが変われば悩みの位置も変わる、という話は肩の力が抜けるし、AIが速くなることで「無駄な試行錯誤が増える」という指摘も、焦りが少し和らぎます。さらに、写真や京都の例を通じて、人が「自然だと思い込んでいるものの人工性」が語られるのも興味深くて、AIとの付き合い方をもう少し柔らかく考えられるようになります。 また、人間の知能が均一に高まるわけではなく、知性が局在化していく可能性があるという議論は、いま感じているコミュニケーションのズレを説明してくれるようでもあります。誰が偉い・劣るという話ではなく、「世界が分かれていくかもしれない」という現実的な見立てが、逆に落ち着くんですよね。 技術の変化に違和感を抱えつつ、それでも前に進みたい人に刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの17%が集中しています。
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