
求めない練習: 絶望の哲学者ショーペンハウアーの幸福論
カン・ヨンス and 吉川 南
この本について
仕事でも日常でも、つい「もっと頑張らなきゃ」「まだ足りない」と思ってしまう時ってありますよね。SNSを開けば他人の成果が流れてきて、今の自分の手応えが急に薄く感じる。過去を悔やんだり、未来ばかり気にしたりして、今日をちゃんと味わえていない気がする。自分でも気づかないうちに、ずっとそんな生き方をしてしまうことがあります。 この本が静かに効いてくるのは、「求め続ける状態」から一歩引いてみる視点をくれるところです。ショーペンハウアーの言葉を軸にしつつ、欲望が満たされない苦しさだけでなく、すでに満たされているのに退屈を感じてしまう人間の性質まで丁寧に触れてくれる。過去や未来のことで頭がいっぱいになりがちな僕のようなタイプには、「今日という日は二度とやって来ない」という一文が特に刺さりました。また、他人に期待しすぎることで不幸が増えるという指摘は、SNS中心の今だとより実感を伴って響きます。 読んでいて大げさな力強さはないけれど、「今日をちゃんと生きるって、こういう感覚かもな」と少しずつ輪郭が見えてくる感じがあります。頑張り方を変えたいけど、無理に前向きになれと言われるのはしんどい、そんな人に刺さる本だと思います。
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