
ショベルカーとギリシア: 鈴木忠志対話集
鈴木忠志
この本について
仕事でも創作でも、自分のやっていることが「なんだか小ぢんまりしてきたな」と感じるときがあります。目先のタスクに追われて、自分がどこへ向かっているのか分からなくなるあの感じです。頑張っているつもりなのに、手応えが薄い。視野も身体感覚も、いつのまにか狭くなっている気がする。僕自身、そういう時期が長く続いたことがあります。 そんなときに読んで刺さったのが『ショベルカーとギリシア』でした。この本は演劇の話をしているようで、実は「人がどうやって世界と関わるか」の話ばかりです。たとえば、制約の中で身体がどう変わるかとか、空間が行為をどう規定するかとか、自分を客観物として扱えるかどうかとか。読んでいるうちに、抽象的な自己改善ではなく、具体的に「環境をどう扱うか」「自分のからだにどんな負荷をかけるか」という視点に変わっていくのが分かりました。 利賀での劇場づくりの話も、単なるエピソードではなく、「自分の活動を成立させる場そのものを作り直す」という強烈な実践として響きます。僕らが普段悩んでいる“やり方”の前に、そもそも“どこで、どういう制約の中でやるのか”という根本があるんだよなと気づかされます。 表面的なモチベ論ではなく、自分の世界との関わり方を作り直したい人に刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第6章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの19%が集中しています。
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