
言語学者、生成AIを危ぶむ 子どもにとって毒か薬か (朝日新書)
川原繁人
朝日新聞出版 / 2025-10
この本について
子どもとスマホ、そして生成AI。便利なのはわかっているけれど、「どこまで頼っていいのか」「何が本当のリスクなのか」が自分でも判断しきれず、モヤモヤすることがありませんか。静かにしてほしい時、ついスマホを渡してしまう。でも後から、これでよかったのかなと不安になる。自分もまったく同じでした。 この本の面白いところは、「使うか・使わないか」という極端な話ではなく、どんな関わり方が子どもの発達に影響するのかを、具体的な場面で示してくれるところです。たとえば、同じ画面を見るにしても、親が隣に座って一緒に触れるだけで言語学習の伸びが変わるという研究。あるいは、AIは傷つかないからこそ、人間への接し方との境界が曖昧になるリスク。こういう“地に足のついた視点の変化”が積み重なっていきます。 個人的には、「臨床試験を経ていない新薬としてのスマホ」という比喩にドキッとしました。依存ではなく補完として使う、AIに人格を見立てすぎないよう声かけを添える。そんな小さな調整なら、自分にもできそうだなと思わせてくれるところが、この本のちょうどいいところです。 子どもの前でスマホやAIとの距離感に迷っている人、そして「便利だけど何か引っかかる」その違和感を言語化したい人に刺さる一冊だと思います。
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