
すごい古典入門 ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』の基本 言語化できないことに意味はないの?
古田徹也
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この本について
言葉にしようとするほど、逆に何か大事なものがこぼれ落ちていく感覚ってありませんか。仕事でも人間関係でも、「説明しろ」と迫られた瞬間に、うまく言えない自分にモヤっとしたり。かといって、言語化を放棄すると「逃げてるだけかな」と不安になったり。自分もずっとそのあいだで揺れていました。 古田徹也さんの『すごい古典入門 ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』の基本』は、そのモヤモヤの輪郭をそっと整えてくれる本でした。たとえば、言語化には確かに限界があるけれど、それは「語彙が足りないから」ではなく、そもそも世界のなかに“言えないこと”が確かに存在しているからだ、という視点。無理に言語化しようとして苦しくなるところに、ひと呼吸入れてくれます。さらに、「語りうること」と「考えうること」は一致するという話も、自分の思考がどこまで届くのかを静かに見直すきっかけになりました。説明できないからダメなのではなく、そもそも説明の射程外の領域がある、と知るだけで肩の力が抜けます。 「なんでも言語化しなきゃ」と追い詰められがちな人ほど、救われる部分がある本です。自分の言葉の限界を責めがちな人に、特に刺さると思います。
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