
SWITCH――スイッチ
村上 和雄
MY MBA / 2022-02-09
この本について
最近、「自分は結局変われないんじゃないか」とか、「努力しても芯の部分は生まれつきでしょ」と、どこかで諦めのような気分になることがあります。仕事でも人間関係でも、同じパターンを繰り返してしまうと、なおさらそう感じますよね。僕自身もけっこうそこにハマりやすいタイプです。 『SWITCH』を読んで印象的だったのは、生物学の話なのに「人はもっと揺らいでよくて、変わってよくて、ときどき止まってもいい」というメッセージとして受け取れたところでした。遺伝子は固定された設計図ではなく、環境や心の状態で働きが変わる。つまり、昨日までの自分がどうであれ、“今日の状態”次第で体も心も別の動きを始められる。その視点は、自己啓発のような強引さではなく、肩の力がすっと抜ける感じがしました。 もうひとつ深く残ったのは、いわゆるマイナスに見える状況にも意味がある、という視点です。誰かが背負った負の環境が別の誰かを支えているという話は、善意とか努力では説明できない「生き物としてのつながり」を感じさせてくれます。自分の弱さや停滞も、ただの欠点ではなく、どこかで何かを支える種になっているのかもしれない。そう思えると、無理に元気を出そうとしなくても前に進める気がします。 「生まれ持った性質で限界が決まる気がしている人」に、静かに効いてくる本です。
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