
被差別の食卓(新潮新書)
上原 善広
新潮社 / 2005-06-20
この本について
ときどき、自分の「当たり前」がどれだけ限定された景色の上にあるのか不安になることがあります。ニュースで“差別”と聞いてもどこか遠く感じてしまう一方で、自分の中にも偏見らしきものがある気がして落ち着かない。でも何をどう学べばいいのか、具体的な像がつかめないまま日々が過ぎる……そんなモヤモヤは、わたし自身ずっと抱えてきました。 『被差別の食卓』は、その曖昧な違和感に輪郭を与えてくれた本でした。刺激的なのは、差別が抽象論ではなく「食べ物」「台所」「腐りかけの肉を煮込む工夫」といった生活のディテールとして現れてくるところです。例えばロマの“穢れ”観や、被差別部落の祖父が腐肉を工夫して食べていた描写は、差別が単なる歴史用語ではなく、生き延びるための知恵や誇りと結びついていたことを実感させます。また、戦争や災害の混乱期に差別が増幅する話は、自分が見えていなかった構造の癖を静かに突いてきます。 遠くの社会問題を学ぶというより、自分の日常の感覚が少しずつ変わっていく本です。こんな人に刺さると思います。世界の複雑さを“わかったつもり”でいたくない人。読み終えると、他者を見るときの解像度が少しだけ上がっているはずです。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの16%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
BookNotion をお使いの方へ
この本の指標は、あなたの本棚でも見られます
このページで見ている読者数・精読度・完走率は、あなた自身の本にも表示できます。BookNotion をお使いなら、下のリンクを開くだけで自分のデータが出ます(ログイン操作は不要です)。
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要




