
法学とは何か ——特に入門者のために
末弘 厳太郎
この本について
法学って、勉強しているはずなのに「結局なにを目指してるんだろう」とモヤモヤする人、多いと思います。暗記はできるけれど、自分が何を身につけようとしているのかよくわからないまま進級してしまう感じ。僕も学生のころは、まさにその沼にいました。 末弘厳太郎『法学とは何か』は、そのモヤモヤを正面からほぐしてくれる本でした。現行法を覚えることが目的じゃなくて、むしろその理解を手がかりに「法学的に物事を扱う頭」を作ることが中心なんだという話が、とても腑に落ちます。さらに、解釈法学と立法学だけを並べて語らず、その背後にある法政策学・法哲学・法社会学のつながりまで示してくれるので、法学が“暗記の科目”ではなく、社会の複雑さを読み解いて扱う技術なんだと実感できるんです。法令があらかじめ完全な形で存在するわけではなく、解釈を前提に書かれているという指摘も、現場の動き方を想像するきっかけになります。 読んでいると、大学の講義が急に立体的に見えてきて、「あの授業でやっていたことは、こういう能力を鍛えるためだったのか」と後から理解できるようになる。法律家だけではなく、企業や行政で“秩序を動かす側”にいる人にとって、なぜ法学的素養が必要なのかも丁寧に説明されていて、自分の仕事との距離が縮まる感覚がありました。 法学を学んでいるのに、学問の正体がつかめていない気がする人に刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの18%が集中しています。
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