
読書について (光文社古典新訳文庫)
ショーペンハウアー and 鈴木 芳子
PHP研究所 / 2014-02-28
この本について
読むほど頭が整理されるどころか、むしろ散らかっていく感じがすることがあります。知識は増えているはずなのに、考えが自分のものになっていない感覚。インプットに頼りすぎて、思考の筋力が落ちているようなあのモヤモヤに、僕も何度もつまずきました。 ショーペンハウアーの『読書について』は、その正体をかなり手厳しく、でも妙に腑に落ちる角度で突いてきます。読書は自分で考えることの代わりにはならないし、多読は精神のしなやかさを奪う。頭に他人の思考ばかり流し込んでいると、全体像が混線してしまう。読んだ瞬間ドキッとしましたが、たしかに自分で考えた結論のほうが、あとから読んだ本と自然に結びついてくるんですよね。 本書が効いてくるのは、量を読むより「どう読んで、どう考えるか」を立て直したいときです。たとえば、自分の考えを先に持つことの大切さや、明晰な思考は明晰な表現に宿るという視点は、仕事の文章を書くときにもそのまま使えます。雑多な知識の寄せ集めではなく、自分の中で一つにつながった理解をつくりたいときにも背中を押してくれます。 大量に読むほど不安になるタイプの人に、静かに効く本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの35%が集中しています。
読書の順序
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