
織田信長
坂口 安吾
KADOKAWA
この本について
仕事でも人間関係でも、「自信ってどうやって育つんだろう」と立ち止まることがあります。努力しても不安のほうが勝って、結局“ウヌボレじゃないか”と自分を疑ってしまうあの感じです。僕もよくそこで詰まるのですが、この本に出てくる信長の描かれ方は、そのモヤモヤに少しだけ風を通してくれました。 安吾の信長は、最初から完璧な英雄ではありません。城下ではバカ若殿扱いで、本人の内側にも不安が渦巻いている。でも、その不安を押しつぶしたのは、自分で作る根拠のない自信ではなく、立入左京亮のように「他人が本気で認める」経験でした。自信は自作できるものではなく、人との関わりの中で発見されるもの――この視点に触れると、無理に強がらなくてもいいんだと思えてきます。 さらに面白いのは、信長の「科学する魂」という部分。戦国時代の武将としてというより、一つ一つを観察し、余計な形骸を嫌い、結果に至るプロセスをとことん考える姿勢が描かれていて、これは現代の仕事にもそのままつながります。運の存在も冷静に受けとめる感じがまたリアルで、潔さというより“余計に自分を責めないための視点”に近いです。 過度な英雄伝ではなく、迷いながら動く人間としての信長に興味がある人に刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの33%が集中しています。
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