
おどろきの中国 (講談社現代新書)
橋爪大三郎、大澤真幸、宮台真司
講談社 / 2013-02-14
この本について
中国のニュースを見るたびに、「なんでこういう動きになるのか、根っこがつかめない」というモヤモヤがずっと残っていました。歴史の知識を足しても、どうも話がつながらない。自分の常識のまま理解しようとしていたんだな、と気づかされたのが『おどろきの中国』でした。 この本が面白いのは、中国を「日本や西欧の延長」として扱わないところです。儒教がそもそも民族的なものではなく、行政官を育てる普遍フォーマットだったという説明は、いまの官僚システムの動き方にもつながってきますし、「政治的統一が最優先」という発想が、帰結主義と強いリーダー待望の文化とどう結びつくのかも腑に落ちました。さらに、毛沢東が“世俗化された皇帝”として機能した、という指摘によって、革命も独裁も「突然出てきた異常事態」ではなく、中国の長い構造の上に乗っていたことが見えてきます。 個人的には、日本のアジア政策の話や、戦後処理と信頼醸成のレイヤーの説明が刺さりました。歴史認識の話って感情論になりがちですが、構造で見たときの「ずれ方」の理由が少し整理できた気がします。 中国を好きとか嫌いとかより、「なぜそう動くのか」を自分の頭で考えたい人には、とても相性がいい本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第8章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの15%が集中しています。
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