
ノマド化する時代 (ディスカヴァー・レボリューションズ)
大石哲之
ディスカヴァー・トゥエンティワン / 2013-03-28
この本について
仕事の軸をどこに置けばいいのか、ずっと日本の中だけで考えていると視野が詰まってくることがあります。自分の専門性がこの先どこまで通用するのか、あるいは場所に縛られない働き方なんて一部の人だけの話なんじゃないか…そんなモヤモヤに触れてくるのが『ノマド化する時代』でした。 この本が効いたのは、いま感じている閉塞感の「位置づけ」を変えてくれたところです。たとえば、働く単位が国家から企業・個人へとシフトしている流れを知ると、いまの悩みは自分ひとりの問題ではなく、時代の構造そのものから来ているんだと腑に落ちます。また、ノマドにはハイパーノマドから下層ノマドまで階層があるという指摘は、自由な働き方に憧れるだけでは足りず、どのレイヤーで戦うのかを自分で考える必要があると気づかせてくれました。さらに、国ではなく都市や企業を単位にキャリアを考える視点は、「日本で結果を出さなきゃ」という無意識の前提をそっと外してくれます。 刺さるのは、場所に縛られない働き方に興味はあるけれど、実際どう捉えればいいのか曖昧なまま立ち止まっている人だと思います。無理に背中を押す本ではありませんが、いまいる場所を俯瞰したいとき、静かに地図を描き直してくれる一冊でした。
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