
「AV女優」の社会学
鈴木 涼美
青土社 / 2013-06
この本について
身近なところにあるのに、ちゃんと考えようとすると足がすくむテーマってありますよね。性の話もその一つで、「自由意志なのか」「搾取なのか」といった単語だけが先に立って、実際の現場で何が起きているのかは置き去りになりがちです。僕自身もそこにずっとモヤモヤがあって、この本を読んでようやく少し言葉が増えた感覚がありました。 鈴木涼美さんの『「AV女優」の社会学』が面白いのは、議論の空中戦ではなく、AV女優たちの業務や生活の細部から話を積み上げていくことです。自由に見える選択がどれほど慣習に規定されているのか、自分の「商品的価値」とどう距離を取ろうとするのか、あるいはなぜ中毒のように続けられてしまうのか。抽象的な正しさではなく、彼女たちが実際にどう動き、どんな言葉を獲得していくのかを見ていくと、これまでの「性の商品化」論では拾えなかった感情や動機が浮かび上がってきます。 読んでいて感じたのは、これは性産業の話にとどまらず、私たち自身が自分の価値や役割をどう扱っているのかまで照らされる本だということです。仕事を選ぶときの偶発性や、不本意さと自発性が同居してしまう感覚、それでも続ける理由がどこかに生まれてしまうこと。そのあたりに引っかかっている人には特に刺さると思います。 「自由意志なのかよく分からないまま何かを続けてしまう自分」に覚えがある人は、一度読んでみると視界が変わるはずです。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの50%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
BookNotion をお使いの方へ
この本の指標は、あなたの本棚でも見られます
このページで見ている読者数・精読度・完走率は、あなた自身の本にも表示できます。BookNotion をお使いなら、下のリンクを開くだけで自分のデータが出ます(ログイン操作は不要です)。
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要




