
父として考える (生活人新書)
東 浩紀 and 宮台 真司
この本について
子どもを育てたり、働き方を考えたり、住む場所を選んだり。どれも日常のことなのに、いざ向きあうと「これでいいのかな」と足が止まります。自分の育ってきた環境ともずいぶん違うし、周りの価値観とも噛み合わない。そんなときに、この本の会話に何度か救われました。考え方の正解を示すというより、視界の死角をそっと照らしてくれる感じがあります。 たとえば、子どもを「ノイズ」と感じてしまう背景に、住環境や人との距離感があるという話。自分の性格の問題だと思っていたことが、もっと構造的な要因と結びついているとわかると、肩の力が抜けます。あるいは、子どもの人間関係が「資源」だという視点。お受験をどうするか迷っていたとき、結果よりもその選択が人間関係をどう変えるかを考えることのほうが大事なんだ、と腑に落ちました。そして、育児を通して都市の景色が変わって見えてくるという話も、日々の移動のイライラに名前がついたようで安心しました。 この本は、育児や家族の話をしているのに、実は「どう生きる環境を整えるか」というもっと広い問いに触れています。子育ての正しさより、自分の感覚の由来を確かめたい人に刺さると思います。自分の悩みが、もう少し立体的に見えるようになる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第8章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
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