
50代にしておきたい17のこと (だいわ文庫)
本田健
この本について
50代に入ると、「このままの延長線でいいんだろうか」とか、「昔できたことが急に負荷になる」とか、説明しづらいモヤモヤが増えますよね。やりたいことはあるのに体力や時間の現実もあるし、逆に何を優先すべきか見えなくなる。僕自身も、できることとできないことの境界が曖昧なまま進んでしまって、気づいたら心だけが疲れている時期がありました。 この本が面白いのは、「可能性はあまりない」と一度受け止めるところから始める点なんです。そこだけ切り取ると冷たく見えるけれど、むしろ現実を見たうえで身軽になる感覚に近い。やりたいことのリストを前に消していく作業は、諦めではなく、余計な荷物を降ろすような感じに近いです。消した瞬間、そのテーマにまつわる不満まで一緒に消えていくというのも、読んでみると確かにそうだなと思わされました。 もうひとつ刺さったのは、「健康と友情がこれからのいちばんの資産」という、ごく当たり前だけど後回しにしがちな視点です。お金の計算よりも、痛いところがないことや、昔の友人と会って笑えることのほうが、日々の安心感につながる。ロマンスを忘れないという話も、派手な恋をしろという意味ではなく、自分を男として/女として扱うことをさぼらない、という地に足のついた提案でした。 積み上げてきたものを抱えつつ、残りの人生もちゃんと自分で選びたい人に静かに効く一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの23%が集中しています。
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