
プロフェッショナル 仕事の流儀 村松謙一 弁護士 どん底の会社よ、よみがえれ
茂木 健一郎、NHK「プロフェッショナル」制作班
NHK出版
この本について
経営の数字を見ても、相手と向き合っても、「どこまで踏み込んでいいのか」が分からなくなる瞬間ってありますよね。人を助けたい気持ちはあるのに、方法が分からない。正しい判断より先に、迷いが立ち上がってくる。僕もそこでもたつくタイプなので、この本で村松弁護士が見せる“向き合い方”はかなり刺さりました。 特に響いたのは、困りきって駆け込んできた人を突き放さない姿勢と、その裏側で黙々と財務表と向き合い続ける現実的な目線の両立です。情の世界に寄りすぎず、でも数字だけにも寄らない。そのバランスが、村松さんの「私的再建」という手法に自然と落ちていく。正直に話し、相手を恨ませない形で交渉を進める…こういう“方法としての優しさ”は、仕事の規模に関係なく応用できると感じました。 もう一つ胸に残るのは、正直でない相手とは組まない、反省がないなら助けられないという線引きです。弱者救済という言葉を使いながらも、甘さとは混同しない。相手を尊重するからこそ、見たくない部分にも踏み込む。その姿勢は、誰かを支える立場にいる人なら間違いなく響くはずです。 人の気持ちと現実の数字のあいだで揺れる人にこそ届く本だと思います。
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