
本当に賢い人の 丸くおさめる交渉術
三谷 淳
すばる舎 / 2016-09
この本について
仕事で交渉ごとが続くと、どうしても「今回は勝ちたい」とか「相手に強く言われてイラッとする」とか、感情に引っぱられる瞬間がありますよね。自分もそのたびに判断がぶれるし、あとで「結局なにを大事にしたかったんだっけ」と疲れが残ることがよくあります。 この本を読んで救われたのは、交渉を“勝ち負けの場”としてではなく、“縁を切らずに前に進める作業”として描いてくれているところでした。印象的だったのは、まず相手の優先事項や期限を丁寧に聞き出すことで、こちらが譲る・譲らない以前に、変にこじれなくなるという点です。聞くこと自体が大きな譲り方になる、という視点はけっこう目から鱗でした。また、過去ではなく「これからどうするか」に話題を移すだけで、感情的な押し合いがスッと引いていく感覚も実感としてあります。 さらに、目先の利益ではなく「次につながるか」を判断軸に置くという考え方も実務でかなり効きます。今回利益が薄くても相手の顔を立てておけば、次はもっと話がしやすくなる。実際、私もその積み重ねで関係が楽になった取引先がいます。交渉を早く決めるための準備や、返信の速さそのものが信頼になるという指摘も、日々の案件でそのまま使えるリアルさがありました。 強気にも弱気にも振れやすい人、そして「交渉って正直しんどい」と感じている人ほど、この本の現実的な温度感が刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの24%が集中しています。
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