
老人漂流社会
NHKスペシャル取材班
株式会社 主婦と生活社 / 2013-11-22
この本について
親の介護の話題になると、「そろそろ考えなきゃ」と思いながら、どこから手をつければいいのか分からずモヤモヤすることがありますよね。元気なうちに話すのも気まずいし、施設の仕組みもよく分からないまま時間だけ過ぎていく。そんな感覚を抱えている人に、この本はけっこう刺さります。 読んでいて印象に残ったのは、「迷惑をかけたくない」と言う高齢者の本音が、実は「役に立ちたい」という願いだった、という指摘でした。守られる側か支える側か、白か黒かで捉えがちなところに、もう少し立体的な視点をくれるんです。さらに、施設の契約書のどこを確認すべきか、事前にどんな準備が必要なのかなど、現実の場面でつまずきやすいポイントが具体的に描かれていて、先延ばしにしていた話が一気に自分事になります。 そして何より、高齢者を“弱者”として扱うだけでなく、「支え手として社会に関わる」という発想が、家族内の関係にもそのまま響いてくるんですよね。頼る・頼られるの関係をどう再構成するかを考えるきっかけになります。 自分や家族の今後について、どこかでずっと不安を抱えている人に届く一冊だと思います。
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