
プルーフ・オブ・ヘヴン 脳神経外科医が見た死後の世界
エベン・アレグザンダー、白川 貴子
この本について
最近、人がいなくなることについて考える時間が増えてしまうことがあります。別れの予感だったり、自分がいつか消えてしまう側になるかもしれない不安だったり。頭では割り切れないのに、日常のなかではその重さを抱えきれなくて、ついフタをしてしまうような感覚です。僕も似たようなところで足踏みしてきました。 『プルーフ・オブ・ヘヴン』を読んでいて印象に残ったのは、死後の世界を断言する話ではなく、著者がその体験を「現実の生活とどう折り合いをつけるか」を探り続けているところでした。抜粋にもあるように、天使や天国の描写に惹かれる人もいるかもしれませんが、僕にとっては「広大な世界を過剰に意識しすぎると、地上の営みに支障が出る」という言葉のほうが現実的に効きました。生と死の両方を見た人が、あくまで地上での生活に視点を戻そうとしている。その誠実さが、怖さで固まっていた心を少し緩めてくれます。 また、別れの場面を歌うように綴った文章には、悲しみを無理に押し流すのではなく、「その気持ちを抱えたままでも前に進める」という静かな優しさがありました。自分の大事な人を思いながら読むと、胸の奥で何かがほどけていく感じがあります。特定の宗教観に縛られず読めるのも、救いでした。 大切な人の喪失や、自分の終わりについて考えると息が詰まる人に、そっと効いてくる本だと思います。
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ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの69%が集中しています。
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