
酒呑みの自己弁護(新潮文庫)
山口 瞳
新潮社
この本について
飲みの席での振る舞いって、歳を重ねるほど難しくなりますよね。昔よりは落ち着いたはずなのに、どこかで「前はもっと勢いがあったのに」と言われたり、逆に自分でもその差にモヤッとしたり。酒の場での自分をどう扱っていいのか、たまにわからなくなる瞬間があります。 『酒呑みの自己弁護』に出てくる「昔の蔵田さんは飛車角だった」という一節は、まさにその感覚を代弁してくれるところです。誰かの記憶の中の“かつての自分”と、いま目の前にいる自分。そのズレをどうにもできないまま飲み続ける人の姿が、妙にリアルなんです。それでも、山口瞳はそこに説教を加えず、ただ「そういう人間もいる」と淡々と描く。その距離感のおかげで、読んでいるこちらも自分の変化を無理に否定しなくていい気持ちになります。 さらに、意気軒昂だった頃の自分の影を追ってしまう気持ちも、しどけない酔いの姿に滲む弱さも、全部ひっくるめて肯定してくれるような温度があります。酒の席で格好をつける必要も、逆に反省しすぎる必要もない。ただ、今の自分をそのまま扱う練習をしていく感じに近いです。 かつての自分との距離に戸惑う人、昔の勢いをどこかで引きずりながら今を生きている人に、この本はしみます。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの33%が集中しています。
読書の順序
この本の前に読まれた本
この本の後に読まれた本
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
BookNotion をお使いの方へ
この本の指標は、あなたの本棚でも見られます
このページで見ている読者数・精読度・完走率は、あなた自身の本にも表示できます。BookNotion をお使いなら、下のリンクを開くだけで自分のデータが出ます(ログイン操作は不要です)。
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要




