
白洲次郎 占領を背負った男(下) (講談社文庫)
北康利
講談社 / 2005-07
この本について
仕事で何かを前に進めたいのに、周りと調整しているうちに自分の芯がどこかへ行ってしまう感覚ってありませんか。場を丸く収めるのは大事だけれど、「本当にやりたい形」はだんだん言いづらくなる。それでも一歩踏み込みたい…そんな時に白洲次郎の姿勢が妙に響きました。 読者の方が保存していたのは、彼が多くの日本人に嫌われながらも通産省創設に踏み込んだ、という部分でした。正面からぶつかり、嫌われてもやるべきことをやる人なんて、現代ではなかなか見ない存在です。でもこの本では、その強さを神話化せず、どれだけ反発を受けたかも含めて丁寧に描いているんですよね。だからこそ、「自分も全部がうまくいかなくていいんだ」と少し肩の力が抜けます。 読み進めていくと、相手が大国であろうと筋を通す判断軸とか、場の空気より国家の将来を優先する胆力とか、自分の日常にも置き換えられる視点がいくつも出てきます。例えば、会議で反対されるとすぐ折れてしまう時に、彼ならどこを守るだろう、と考えるだけで行動が変わっていく感じがあります。嫌われ役を引き受けても、結果として未来の基盤をつくることはできる…その実例を淡々と見せてくれる一冊です。 自分の意見を飲み込みがちな人や、正面からぶつかることに怖さを感じている人に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの15%が集中しています。
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