
男性論 ECCE HOMO
ヤマザキマリ
文藝春秋 / 2013-12-20
この本について
最近、「このまま同じ場所で生きていて大丈夫なのか」とか、「外に出たい気持ちはあるのに、動く理由までは見つからない」という声をよく聞きます。仕事や生活はちゃんと回っているはずなのに、生きる実感が薄いまま日々が流れていく感じ、僕もときどき同じところでつまずきます。 ヤマザキマリ『男性論 ECCE HOMO』は、タイトルから連想する内容とは少し違って、もっと“生き方の視界を広げる本”でした。印象的なのは、今の日本に欠けているのは制度よりまず「生きる喜びの機会」だという指摘です。歴史や文化の縦軸を掘ることで、同時代の価値観に合わせにいかなくてもいいと思えるし、外に出てみることで、自分の内側の景色まで変わる。そんな実感が言葉として積み重なっています。イタリアの皇帝や芸術家の話が続くのに、どれも遠い話ではなく、「あ、こういう柔軟さを自分の仕事にも持ち込めるな」と思わせてくれるのがこの本の面白さです。 とくに、変化を恐れない姿勢や、理性的な部分と空想の部分をどちらも捨てない態度は、今の働き方や人間関係のモヤモヤにそのまま効いてくる感覚があります。外からの評価に寄りかかりすぎて疲れている人ほど、縦軸の視点に救われると思います。 こんな人に刺さると思います。自分の「当たり前」の外側に、そろそろ風を通したいと思っている人へ。
読書インサイト
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多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの19%が集中しています。
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